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イタリア大好き!な働く主婦が綴る日々の雑感、独り言♪                HN 杏

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Jean-Marc LUISADA at KIOI♪

以前から一度聞きたかった、ジャン・マルク・ルイサダ!
願いがかなってようやく昨夜聴きました♪

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ルイサダは、1985年のショパンコンクールの5位入賞者です。
この時の1位はかのブーニンで、実稚恵さんが4位に入賞した年。
ルイサダは1980年のショパンで、優勝候補に上げられていながら、予選で敗退、1985年は年齢制限ギリギリで、悲愴な決意でコンクールに出場し、5位に入賞。

この年のショパン入賞者5名のうち、現在華々しく活躍をしているのは1位のブーニン、4位の実稚恵さん、そして5位のルイサダ。

なんとなく今日まで、ルイサダはショパン弾きと思っていました。
フランスの故サンソン・フランソワの跡継ぎみたいな感じでいたのですが、今日聴いて、それが完全に違うということがわかりました。

ルイサダのベートーベンもブラームスも非常によくて、ショパンはもちろん素晴らしいのだけれど、彼はショパン弾きでは決してなかったのです♪

ベートーべンのソナタ「悲愴」。
非常に力強いタッチで、早い部分とゆっくりの部分、その緩急が非常に見事で、ルイサダの中でこの曲の物語があって、、ピアノでその物語を紡いでいる、そんな感じがしました。
早い部分も音が乱れることは決してなく、ひとつひとつの音の粒が揃っていて、とても美しく、いつまでも聴いていたい、そんな演奏でした。

ブラームスも先日のデームスおじいちゃんとはまた違い、今、ピアニストとしてあぶらが乗り切った演奏で、なんとも魅力的。
ブラームス晩年の作品「3つの間奏曲」「6つのピアノ小品」「4つのピアノ小品」、それぞれがルイサダの自由で、活き活きとしたピアノで演奏されて、とても素晴らしかった。

ショパンは言わずもがな。
ノクターンもポロネーズも、アンコールで弾いたエチュード「革命」もワルツ第3番も、いわゆるキラキラの演奏ではないにも関わらず、聴衆の心に響いてきます。
第1曲目に弾かれた「ノクターン第20番 遺作」は、名画「戦場のピアニスト」で用いられて、一躍有名になってしまった曲ですが、ルイサダのピアノは、この曲が生れた背景にも踏み込んだ演奏で、ショパンの想いがストレートに伝わるようでした。

期待を裏切らなかったルイサダ♡

帰りにプログラムにサインを貰うとき、「素晴らしかった、本当にありがとう」と伝えたら、ルイサダが「プログラム、長くなりすぎちゃった」とボソッと言いました。

そう、今日の演奏会、アンコールまでで約3時間。。。
ルイサダ、お疲れ様でした。。。

しかし、握手したときのルイサダの手はとても大きく、そして柔らかかったな~
by ank-nefertiti | 2007-11-03 23:25 | 音楽

by 杏