2012年 03月 09日
スキル
3月なのに、鬱陶しいお天気が続きます。
花粉も飛び始め、ますます鬱陶しい^^;
そんな中、パラリーガル専門の転職・派遣の人材会社があることを知り、登録に行きました。
履歴書と職務経歴書を持参してくださいね、ということだったので、履歴書の方は書くと言っても学歴と職歴、志望動機やら特技やら、まあ普通のことしか書きませんが、職務経歴の方はパラとして17年間に行ってきたことをこれでもか!(苦笑)という位書いて持参^^
登録の面接をしたのが、え?あなた?な若い男性でしたよ。
私の経歴を見て、
「え?17年間パラリーガルとして仕事をされてきたのですか?」
と開口一番に聞きました。
そして、次に聞かれたのが、職務経歴に書いたこれまでに行ってきた仕事のこと。(そりゃ当然)
「このスキルはどうやって?」
だからね・・・
17年前には、パラリーガル養成講座なるものは存在せず、弁護士会もパラの研修なんてほとんどやっておらず、事務所にあった昔の実務書をひたすら読んで、独学で見につけた、と答えましたよ。
だって事実なんですもん。
今ではインターネットでググればいろんなことが出てきますが、当時はそれもなかったのですから。
17年前になんでパラとして働こうと思ったのか、とも聞かれました。
これは簡単!
求人広告に必ず「ワープロ必携」と書かれていたのが、法律事務所で、当時の私にはそれしかスキルがなかったから・・・です。
これには笑われました。
もっと高尚な理由でだと思っていたらしい・・・
というか、多分、登録している方たちは動機については高尚な理由をあげているのでしょうね。
法学部ではないから、就職するときに「法律は知らなくてよい」という弁護士の言葉を鵜呑みにして、お気楽な気分でいたのが大間違いだったことも話しました。
「これから接見に行ってくる」
と言った弁護士の「接見」という意味が分からず、私の頭に浮かんだのは「石鹸」>苦笑
「先生、石鹸でしたら私が買いに参ります」
と答えて、弁護士があきれ返り
「あのね、いやしくも法律事務所に勤務しているのだから、必要最低限の言葉として知っていて欲しいんだよね。接見というのは、刑事事件の被告人に面会に行くことだから。手を洗う石鹸じゃない!」
あ、そう・・・
だって、普通の生活している人はあまり使わないでしょ、接見。。。
まあ他にもいろいろと聞かれました。
弁護士が留守の時には、与えられた仕事が済んでしまうと、とにかく六法全書の「民事訴訟法」と「刑事訴訟法」あたりから読み始め、仕事に必要かな?と思われる「執行法」やら「破産法」、「会社法」あたりをひたすら読んだこと、今と違って実務書もいろいろとあったわけではないので、事務所にあったものを読んで覚えたこと。
当時は裁判所の書記官はいじわるで、法律事務所だというと何も教えてくれず、初めて行った債権執行の申立てでは、「不備がありすぎ!誰が作ったの?この書面!」と怒鳴られ、弁護士・・・と小さな声で答えたら、書記官が「あ、そう。じゃあ事務所に帰って、弁護士にこれじゃダメだから、と言って作り直してもらって出直して!」と再度怒鳴られたこと・・・
だから、それからは必死で書式集やら実務書やらを見ながら自分で申立書を作成するようになったこと。
破産申立書も見よう見まねで作り、クライアントからの事情聴取も行って、とにかく裁判官や管財人を納得させる報告書の作成もするようになったこと、民事再生も???なところから始めてなんとか出来るようになり、普通なら絶対に通らない再生案も通してしまったこと・・・
建物明渡執行の執行立会いもすること。
執行官から「女性が立ち会うのは珍しいというか稀だ」と言われて、仕事だからやるのが当然だと思っていました、と答えたら、「まあ危険が伴うからね。普通は男性が立ち会うんだよね。女性の事務方しかいないところは弁護士が来るんだけど、あなたのところは女性にやらせるんだねぇ。へえ・・・」と驚かれたこと、だけど、それからもずっと執行の立会は私が出かけていたこと・・・
そんな諸々の話をしたら、
「杏さん、たたき上げのパラなんですねぇ」
と妙に感心され、「こういうベテランのパラリーガルのお話は、私だけでなく、若いパラに聞かせたい」と言われて、あら、じゃあそういう講師の仕事はないのかしら?と思わず聞いてしまいました^^;
パラとして何が一番大事だと思うか、とも聞かれ、それには
「相談にくる方は、本当に困っているから相談にくる、そういう人の痛みがわかること、困って事務所にみえる方から、あなたが事務でよかった、と言ってもらえるように常に気持ちに寄り添って仕事をすること。ほかのPCのスキル、法律の知識はそのあとの問題だと思う」
と答えたら、本当にそうなのだが、最近の弁護士はそこらへんの理解が足りないのですよ、と言われて、あ、私はとても古いタイプのパラで、紹介もしにくいのだろうなぁとなんとなくわかってしまい、うーん・・・パラとしての転職は難しいかな、とちょっと考えてしまいました。
パラリーガル構成講座の講師なんて出来ないのかなぁ・・・
そういう講座は弁護士が講師としてしているのだろうねぇ・・・
だけど、実務知らない弁護士、たくさんいるんだけどな・・・
最後に言ってきたのは
「1,2年経験しました、という方や、養成講座で勉強しました、という方よりは、経験の中で身につけてきたスキルなので、それはもう実践に強い、という自負はあります。事務所には若いお客だけでなくお年を召した方も多くみえます、そういう方には若い方が出てきて何かいうよりもある程度年齢の近い事務が担当する方がうちとけてくれてよい結果が出ることが往々にしてあります。生意気を言うようですが、それが私の最大のスキルと言っても過言じゃないと思っています」
だけど。。。
確かに面接をしてくれた男性が言うように、私のようなタイプのパラは転職は難しいのでしょうねぇ・・・
まあどちらかというと、職人タイプだものね・・・
私に桜が咲くことはあるのかしらん・・・
参加することにしました。
ポチ!っとして下さったら嬉しいです♪
花粉も飛び始め、ますます鬱陶しい^^;
そんな中、パラリーガル専門の転職・派遣の人材会社があることを知り、登録に行きました。
履歴書と職務経歴書を持参してくださいね、ということだったので、履歴書の方は書くと言っても学歴と職歴、志望動機やら特技やら、まあ普通のことしか書きませんが、職務経歴の方はパラとして17年間に行ってきたことをこれでもか!(苦笑)という位書いて持参^^
登録の面接をしたのが、え?あなた?な若い男性でしたよ。
私の経歴を見て、
「え?17年間パラリーガルとして仕事をされてきたのですか?」
と開口一番に聞きました。
そして、次に聞かれたのが、職務経歴に書いたこれまでに行ってきた仕事のこと。(そりゃ当然)
「このスキルはどうやって?」
だからね・・・
17年前には、パラリーガル養成講座なるものは存在せず、弁護士会もパラの研修なんてほとんどやっておらず、事務所にあった昔の実務書をひたすら読んで、独学で見につけた、と答えましたよ。
だって事実なんですもん。
今ではインターネットでググればいろんなことが出てきますが、当時はそれもなかったのですから。
17年前になんでパラとして働こうと思ったのか、とも聞かれました。
これは簡単!
求人広告に必ず「ワープロ必携」と書かれていたのが、法律事務所で、当時の私にはそれしかスキルがなかったから・・・です。
これには笑われました。
もっと高尚な理由でだと思っていたらしい・・・
というか、多分、登録している方たちは動機については高尚な理由をあげているのでしょうね。
法学部ではないから、就職するときに「法律は知らなくてよい」という弁護士の言葉を鵜呑みにして、お気楽な気分でいたのが大間違いだったことも話しました。
「これから接見に行ってくる」
と言った弁護士の「接見」という意味が分からず、私の頭に浮かんだのは「石鹸」>苦笑
「先生、石鹸でしたら私が買いに参ります」
と答えて、弁護士があきれ返り
「あのね、いやしくも法律事務所に勤務しているのだから、必要最低限の言葉として知っていて欲しいんだよね。接見というのは、刑事事件の被告人に面会に行くことだから。手を洗う石鹸じゃない!」
あ、そう・・・
だって、普通の生活している人はあまり使わないでしょ、接見。。。
まあ他にもいろいろと聞かれました。
弁護士が留守の時には、与えられた仕事が済んでしまうと、とにかく六法全書の「民事訴訟法」と「刑事訴訟法」あたりから読み始め、仕事に必要かな?と思われる「執行法」やら「破産法」、「会社法」あたりをひたすら読んだこと、今と違って実務書もいろいろとあったわけではないので、事務所にあったものを読んで覚えたこと。
当時は裁判所の書記官はいじわるで、法律事務所だというと何も教えてくれず、初めて行った債権執行の申立てでは、「不備がありすぎ!誰が作ったの?この書面!」と怒鳴られ、弁護士・・・と小さな声で答えたら、書記官が「あ、そう。じゃあ事務所に帰って、弁護士にこれじゃダメだから、と言って作り直してもらって出直して!」と再度怒鳴られたこと・・・
だから、それからは必死で書式集やら実務書やらを見ながら自分で申立書を作成するようになったこと。
破産申立書も見よう見まねで作り、クライアントからの事情聴取も行って、とにかく裁判官や管財人を納得させる報告書の作成もするようになったこと、民事再生も???なところから始めてなんとか出来るようになり、普通なら絶対に通らない再生案も通してしまったこと・・・
建物明渡執行の執行立会いもすること。
執行官から「女性が立ち会うのは珍しいというか稀だ」と言われて、仕事だからやるのが当然だと思っていました、と答えたら、「まあ危険が伴うからね。普通は男性が立ち会うんだよね。女性の事務方しかいないところは弁護士が来るんだけど、あなたのところは女性にやらせるんだねぇ。へえ・・・」と驚かれたこと、だけど、それからもずっと執行の立会は私が出かけていたこと・・・
そんな諸々の話をしたら、
「杏さん、たたき上げのパラなんですねぇ」
と妙に感心され、「こういうベテランのパラリーガルのお話は、私だけでなく、若いパラに聞かせたい」と言われて、あら、じゃあそういう講師の仕事はないのかしら?と思わず聞いてしまいました^^;
パラとして何が一番大事だと思うか、とも聞かれ、それには
「相談にくる方は、本当に困っているから相談にくる、そういう人の痛みがわかること、困って事務所にみえる方から、あなたが事務でよかった、と言ってもらえるように常に気持ちに寄り添って仕事をすること。ほかのPCのスキル、法律の知識はそのあとの問題だと思う」
と答えたら、本当にそうなのだが、最近の弁護士はそこらへんの理解が足りないのですよ、と言われて、あ、私はとても古いタイプのパラで、紹介もしにくいのだろうなぁとなんとなくわかってしまい、うーん・・・パラとしての転職は難しいかな、とちょっと考えてしまいました。
パラリーガル構成講座の講師なんて出来ないのかなぁ・・・
そういう講座は弁護士が講師としてしているのだろうねぇ・・・
だけど、実務知らない弁護士、たくさんいるんだけどな・・・
最後に言ってきたのは
「1,2年経験しました、という方や、養成講座で勉強しました、という方よりは、経験の中で身につけてきたスキルなので、それはもう実践に強い、という自負はあります。事務所には若いお客だけでなくお年を召した方も多くみえます、そういう方には若い方が出てきて何かいうよりもある程度年齢の近い事務が担当する方がうちとけてくれてよい結果が出ることが往々にしてあります。生意気を言うようですが、それが私の最大のスキルと言っても過言じゃないと思っています」
だけど。。。
確かに面接をしてくれた男性が言うように、私のようなタイプのパラは転職は難しいのでしょうねぇ・・・
まあどちらかというと、職人タイプだものね・・・
私に桜が咲くことはあるのかしらん・・・
参加することにしました。
ポチ!っとして下さったら嬉しいです♪
by ank-nefertiti
| 2012-03-09 01:11
| 考えること