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Facciamo una pausa♪

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イタリア大好き!な働く主婦が綴る日々の雑感、独り言♪                HN 杏

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揺れる心

ここのところいろいろと思うことがあり・・・
心は揺れる・・・

先日、ある放送作家さんと電話でおしゃべりをした。
4月に急逝された脚本家の高田純さんを、私に紹介してくださった方。
その時、久しぶりにたくさんの話をしましたが、仕事のことやら他のことやらブツブツとぼやく私に、

「杏ちゃんさぁ、人間にはきっとね二通りの人がいて、ちょっと何かをしただけで、とっても褒められて、凄い!と言われて、一気にスターになっちゃう人と、ずっと人のために働いて、縁の下の力持ちで、だけどもうそれが当たり前になっているから、だれからもね褒められることもなく、注目されることもなく、普通に通り過ぎられちゃう人とね。僕と杏ちゃんは当然後者だよね。何をやってもそれが当たり前というか普通にやってしまうから、だれも大変だとか思わない。やって当たり前みたいな。もうこれは諦めるしかないんだと思うよ。やりすぎちゃったんだよ、普通は人がそこまではやらないよってことを、僕たち。だけど、やらないよりはそういうこときちんとやっている僕たちの方がね、こんなこと言っちゃなんだけど、人間は上等だよね。そう思わなくちゃたまらないでしょ」

思わず、「Kさん~!!!本当にそうですぅ!」と電話で叫んでしまった。

最後まできちんと面倒を見ることができないクライアントさん。
ギリギリになって辞めるというのは、あまりに冷たいかと電話がかかってきたので(任意整理の和解のことで)、実は12月で事務所をやめる、返済し終わるまで面倒を見ることができないんです、だけど返済の一覧表は作ります、困らないように、ごめんなさい、と告げたら、その方は電話の向こうで明らかに息をのみ、「なんでですか?おやめになられて何かされるのですか?杏さんが辞められたら、先生はお困りでしょうに」と言った。
いいえ、その先生がいらないと言っているのですよ、とも言えず、いろいろと事情があって・・・と言葉を濁したら、「そうですか、辞めてしまわれるのですか。私は途方にくれます」と言われて、私はこう言ってくれるクライアントさんがいるだけで、17年は無駄じゃなかった、と少し嬉しくもあり・・・申し訳なくもあり・・・

もうお一方、最後まできちんと見届けることができないクライアントさんがいて、その方にも書類を送るときこの事案はあと2年で終わるけれど、その時には自分はもう事務所にはいないので、残念だけれど「よかったですね!」と申しあげることができないのだ、と書類送付書に書いておいた。
そうしたら、電話を下さって、やはり先のクライアントさんと同じこと、「先生がお困りでしょう」と言われた。
いや、困らないのよ、いらないと言っているのはその先生・・・
そして、「杏さんがいらしてくれて、本当にありがたかったです。愚痴も聞いてもらい、どれだけ気分が楽になったかわかりません」と言われ、その言葉を聞いて、私の存在も無駄じゃなかった、と思い、ちょっと心が楽になった。

ただ、やはり人間には二通りあるのだなと思う。
Kさんが言うように、ちょっと何かをしただけで素敵!と言われる人と、同じことをしても、ずっとそういう風にしてきていると当たり前と思われる人と。

フィレンツェのheroから「お母さん、あまりにお人よしすぎ!」と何度も言われ、今日もいろんな話をした後で友人から「人が良すぎます!」と言われ、私は苦笑いした。

そうなのだよね・・・
ずっとそういう風に生きてきた。

生きることが多分下手なのだと思う。
いや、違う、自分の気持ちの出し方が下手なのだ・・・

たとえば、メールや電話一つにしても今かけたら忙しいだろうとか、忙しいと言っているのにメールをしたら返事を書かせることになる、それは相手に申し訳ないとか・・・
私がそんなつまらない躊躇をしているときに、人は私の存在を忘れていく・・・
そして気が付くと、あら?なんでそうなるの?な状態に・・・

だから、今から生き方を変えることは、出来ないと思うけれど、だけど、少し思う。
もう少し、自分のために生きてもよいのじゃないか?と。
頼まれればなんでも引き受けてきたけれど、それももう終わりにしてよいのじゃないか?と。
つまらない躊躇や遠慮はしなくてもよいのじゃないか?と・・・

揺れる心で、今日も一日が終わる。

mayumiさんに・・・



私たち、似た者同士よね・・・
だけど、この歌のように、「夢をあきらめないで」、一緒に頑張って前を向いて・・・
by ank-nefertiti | 2011-06-18 01:14 | 考えること

by 杏