Facciamo una pausa♪

apri101.exblog.jp

イタリア大好き!な働く主婦が綴る日々の雑感、独り言♪                HN 杏

ブログトップ

ファラオの国

タイトルを変えました・・・

今日のニュースで、エジプトはかなり落ち着きを取り戻した、とありました。
ピラミッドの前で、ガイドさんたちが「エジプトは安全」と書いたプラカードを持って、観光誘致をしていました。
彼らには死活問題ですから・・・
このまま平穏な暮らしがエジプトに戻ってきますように・・・



旅の日記の途中なんですが・・・
ちょっと違うことを書きます。
あまりに驚いた、というより悲しかったので・・・

私がイタリアに旅行中にエジプトは大変なことになっていました。
イタリアでTVも見なかったし、当然新聞も読んでいなかったので、まさかあのエジプトがこんなことになっているなんて知る由もなく・・・

日本に戻って、娘から聞く話、TVで見るニュース、新聞にあるニュースで、30年続いたムバラク政権が風前の灯火である、とわかりました。
どの国でもそうですが、30年も一人の人が権力の座にいれば、不満は出てくるもので、それはエジプトとてしかり・・・だったのでしょう。(あ、そういうことにならない国が一つだけあります、北朝鮮、それと中国かな?)

そして、中東の国は政治と宗教が密接に結びついていて、それは宗教と政治が完全に分離されている日本に暮らす私たちには理解することが難しいことではあるけれど、実際にエジプトへ行くと、祈りの時間になれば街のそこここからコーランの声が聞こえてきて、ああ、この国はムスリムの国なんだなと改めて知ることになります。

そして、問題はその宗教にいくつもの宗派があるということ、その中にはイスラムしか認めないという過激な人たちもいる、ということ・・・

ムバラクは、どちらかと言えば穏健派、イスラエルとも対話路線をひいてきた政治家で、イスラム急進派をずっと抑えてきた人でもあります。
それは、イスラム原理主義の人たちからみると、到底許される路線ではなく、その不満は30年の間ずっと彼らの胸の中でふつふつとあったに違いないのです。

もう1つ、エジプトへ行くとわかりますが、かの国は貧富の差が本当に激しい国です。

カイロですら、街の中心をちょっと外れると、子供たちが観光客に「バクシーシ!」とねだっている姿を見るのは容易です。
古代エジプトで活躍(?)していた墓泥棒たちの村、クルナは、実を言えば今でも墓泥棒の村。
エジプトへ行ったとき、ハトシェプスト葬祭殿から貴族の墓へ行くのに、なぜかガイドが砂漠の山を歩いて超えるコースを選び、その途中にクルナ村がありました。
掘立小屋のような家が立ち並び、そこには平日なのに学校にいけない子供たちがたくさんいて、私たちを見るともの珍しそうに、でも人懐こそうな顔で「バクシーシ!」と寄ってきました。
ガイドは絶対にものを与えないで!と叫びましたが、ツアーの中の方が、朝ホテルで出たパンやらお菓子屋らを紙に包んで持ってきており、それを子供たちに渡していました。
子どもたちは多分、それだけ知っているのであろう英語で「サンキュー!」と言って、逃げるように去っていきました。

こういう光景はクルナだけでなく、南のアスワンでも、目にしました。

そして、それは今でも変わっていないのだろうと思います。

そんなエジプトの国民たちが、ムバラクにNO!を言い渡した。
それは別にかまわない。
独裁にNOを言うのは、もっともだ、と思うからでもあります。

ただ・・・
今日のニュースで知って驚いたこと・・・

それはこの騒ぎの最中に考古学博物館に賊が押し入り、ミイラを数体損壊したことは聞いていましたが、それ以外にツタンカーメンの木像やら何やら、他にも貴重な古代の遺物が盗まれていた、ということです。

なんで?
なんで母国の文化遺産、他の国には決してない文化の遺産に対してそんな暴挙に出ることが出来るのでしょうか。
混乱のどさくさ、というにはあまりにもひどい。
自国の文化遺産に対して、そういう暴挙に出るということは、かつてタリバンが仏教遺産を爆破したことがありますが、イスラム原理主義が暴力の集団だと思われても仕方のないことなのですよ。

文化を大事に出来ない人たちの、その人たちが作る国は、いつか滅びる。
今は、ムバラクを倒した、と喜んでいる人たちの中に、自国が世界に誇るべき文化遺産を傷つけ、盗み、そしてそれをどこかに売り払った、ということが明白になれば、そういう人たちが作る国をまともな国として認め、相手にし、交流を持とうとする国があるとは思えない。
あるとすれば、同じようなこと考え、行う国だけ。

私は、エジプトがそんな国になって欲しくはないのです。
子どものころから大好きだった国。
4000年以上も前にあれだけの文明を誇った国。

色々な古代文明がありますが、かの国の文明が誇った美術は、どの文明にもないほどに洗練されており、その民族がどれだけ優れていたかがよくわかります。
その末裔なのだから・・・
その末裔なのだから、自国の文化遺産を傷つけるようなことだけはしないでほしい。

まあ古代エジプト好きの、というよりエジプト学の仲間内でいうところのいわゆるエジプトヲタクのたわごとなのかもしれませんが・・・

だけど、お願い、ツタンカーメンの木像やらなにやら、考古学博物館に戻してちょうだい!
でないと、本当にファラオの祟りがあるわよ!!!

エジプトはどこへ行くのだろうか・・・
イスラム原理主義の国になってしまうのだろうか・・・
それだけは避けてほしいとつくづく思う。
by ank-nefertiti | 2011-02-14 01:26 | 考えること