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イタリア大好き!な働く主婦が綴る日々の雑感、独り言♪                HN 杏

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ディープなフィレンツェ 1 サン・マルコ教会

前夜のオペラの興奮冷めやらぬ27日、以前から是非行きたい、と思っていた、「サン・マルコ教会」へ!
ここにはやはり付属で美術館があります。
ただ、難点は午前中しか開いていない、ということ・・・
なので、今回は10時には着いていたい!と頑張りました^^

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素晴らしいファサード。

この教会は、もともとシルヴェストロ派の修道院でしたが、その後ドメニコ派の修道院となりました。
そして、ここの院長を、あのサヴォナローラが勤めていた時期があります。

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教会の内部。

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サヴォナローラの像。
激しい言葉でフィレンツェの腐敗ぶり、そしてメディチ家による実質的な独裁体制を批判し、市民に信仰に立ち返るよう訴え、「虚栄の焼却」を行ない、数多くの美術品などを焼かせたことで有名です。
その後、あまりに厳格な姿勢に反発する市民も増え、対立するフランチェスコ派の修道僧からの「火の上も歩けるだろう」との挑戦を受け、実際には行なわれなかったものの、市民が多くサン・マルコ教会へ押し寄せ、サヴォナローラは拘束され、絞首刑の後、火刑に処せられました。

サヴォナローラについては、辻邦生の「春の戴冠」の後半に登場し、ボッティチェルリが自身の作品をサヴォナローラの言葉により自ら進んで火に投げ入れたというシーンがあって、また、他の本でも、あまりに激しい言葉で贅沢を批判し、芸術を批判するこの修道僧に私はあまりよい感情を抱いていませんでした。
この像を見ると、いかにも修道僧で、やせこけた頬、くぼんだ瞳など、サヴォナローラを本当によく写しだしていて、彼は彼なりにこの世に天国を作ろうとしたのだろうな、と思いました。

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教会の中庭。
ぐるりと美術館の部屋が取り巻いてます。

ここには、天使を描かせたら右に出るものはいない、と言われ、この修道院で生涯宗教画を描き続けたフラ・アンジェリコ、つまりベアート・アンジェリコの作品がたくさん収納されています。(フラとは修道士のことです)
そいうより、フレスコ壁画としてたくさん残っています。

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壁に描かれたフレスコ画。

たまたまこの時期、フラ・アンジェリコの作品を集めた特別展示を行なっていて、フレスコ画とテンペラ画を見比べることが出来て、とても興味深かったです。

二階へ上がると階段を上りきったところに、有名な「受胎告知」がありました。
美術館内は写真は禁止なので、この素晴らしい「受胎告知」をお見せできないのが、とても残念です。

二階は小さな僧坊がたくさんあり、漆喰の壁にはフラ・アンジェリコの絵が壁に描かれていました。

どなたかが言った「サン・マルコ美術館は、ベアート・アンジェリコ(フラ・アンジェリコ)の美術館といっても過言じゃない」は、まさしくそのとおりで、ときどきフラ・バルトロメオの作品が飾られていました。
あの有名な「サヴォナローラ像」はバルトロメオの作品だった、とここで初めて知りました。。。

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二階の僧坊から見た中庭。
サヴォナローラも見たのでしょうか・・・
by ank-nefertiti | 2010-02-13 01:12 |

by 杏