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イタリア大好き!な働く主婦が綴る日々の雑感、独り言♪                HN 杏

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副王家の一族

クララ・シューマンを観に行った時、予告を観て、もうこれは絶対に観たい!!!と思った映画「副王家の一族」
イタリア統一時のシチリアのある貴族の物語。

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当時のシチリアはスペイン・ブルボン王家が支配しており、映画の舞台になっている一族もスペイン出身の代々副王の立場にある貴族。

そのウゼダ公爵家の当主の母親が亡くなるところから物語は始まります。

法律の改正により、長子が資産の全てを相続する、ということが許されなくなった時代、葬儀が済むとまず起こるのは遺産についての様々なこと・・・
ウゼダ家の長子であるジャコモはそれが許せない。。。

そして物語の主人公であるジャコモの息子コンサルヴォは、そんな父親と常に敵対して生きてきた・・・

ジャコモは弟のライモンドの愛人問題のもみ消しを条件に弟の相続分を手に入れ、名実ともに公爵家の主となり、一族にその権力を押し付けます。
息子のコンサルヴォすら修道院へ入れてしまい、ますます二人の距離はできるばかり・・・

そんなウゼダ公爵家をよそにイタリアは次第に統一への機運を高め、ガリバルディの赤シャツ隊がシチリアへ乗り込み、シチリアはイタリア王国へ組み込まれることとなって・・・
その騒ぎの中、コンサルヴォと従兄弟のジョバンニーノは修道院を逃げ出し、家へ戻る事に成功しますが、最愛の母は瀕死の床に・・・

母が亡くなり、埋葬もすまないうちにジャコモは従姉妹との再婚を宣言し、コンサルヴォはそんな父に怒りを爆発させ、ますます反抗の姿勢を強めますが、それでもコンサルヴォは父を憎みながら、どこかで父を意識し続けていました。

その後妹のテレーザがコンサルヴォの無二の親友でもある従兄弟のジョヴァンニーノと愛しあいながら、父の命令でその兄のミケーレと結婚をすることになり、その婚姻の日、ジョヴァンニーノが失意のうちに拳銃自殺をする、という事件が起きて、コンサルヴォは父と決別することを決め、カターニャの市長選に打って出ます・・・

ウゼダ公爵家を舞台とした、壮大な物語・・・
イタリアがそれぞれの州に分立していた時代から、統一へ向けて激動の時代となり、イタリアとして統一された後までの副王家の一族が好むと好まざるとにかかわらずに歩まざるを得なかったそれぞれの道。

とても見ごたえのある映画でした。
主人公のコンサルヴォを演じる、アレッサンドロ・プレツィオージは日本では有名ではないけれど、イタリアでは非常に人気があり、正統派美男俳優として名高い、いうことが本当によくわかる俳優で、いや、こちらも久々によい意味でのイタリアのよい男を観ました^^

そしてなにより耳に心地よいイタリア語。

映画の最後、コンサルヴォがつぶやく一言・・・

「イタリアは出来た。イタリア人が出来るのはいつだろうか」

そう、イタリアという国は出来た・・・
でも、今でもイタリアは「ローマ人」「フィレンツェ人」「ヴェネチア人」「トリノ人」「ジェノヴァ人」などなどその地方、その都市の名前で暮らす人を呼びます。
古代の都市国家が今でも存続しているかのような、自分の暮らす地域に非常な愛着を持つ人びと・・・
それはサッカーの試合に顕著に現れるのです。
日本では想像も出来ないほどのおらがチームに対する熱狂。

イタリアにはいつまでたってもイタリア人は出来ないのかもしれません。
イタリアにあるのは、結束の固いファミリーであり、そのファミリーが暮らす地域であり、地方なのです。
この映画のウゼダ公爵家が、結局は血族としてなんのかんの言いながらも固まっていたこと・・・
あれほど家と父親に反発していたコンサルヴォが、家の主になった途端に家の存続を思ったということからも、イタリアはこれからもずっとファミリーの国なのだろうな、と思いました。。。

そして、私はやはりハリウッドものよりヨーロッパ映画の方が好き!!!

この映画はかなり長編ですが、映画好きにはたまらない作品、と思います。
東京ではル・シネマで上映中です。
by ank-nefertiti | 2009-11-23 01:40 | 観劇・映画